退職代行を利用した退職後に必要な書類は?

退職代行を利用した退職後に必要な書類は?

退職代行を利用して退職した後も、必要な書類は通常の退職と大きく変わりません。主に、転職先への提出、失業給付の申請、健康保険や年金の切り替え、確定申告や年末調整に使う書類を受け取ります。

退職代行業者が書類を発行するわけではないため、書類の多くは勤務先や公的機関から本人に送られます。退職代行を通じて、勤務先に「必要な書類を本人の住所へ郵送してほしい」と伝えてもらうとよいでしょう。

退職後に受け取る主な書類一覧

書類 主な用途 必要になる人・注意点
離職票-1・2 ハローワークで失業給付を申請する 失業給付を受けたい場合に必要。希望することを勤務先へ伝える
源泉徴収票 転職先で年末調整を受ける、確定申告をする その年に給与を受け取った人は、転職の有無にかかわらず保管する
健康保険資格喪失証明書 国民健康保険への加入、家族の健康保険の扶養認定など 退職後の健康保険を切り替えるときに使う。自動で送られない場合は請求する
雇用保険被保険者証 転職先で雇用保険の手続きをする 勤務先が保管している場合は返却を求める
退職証明書 退職日や勤務期間、退職理由などを証明する 転職先や家族の健康保険の手続きなどで求められた場合に使う。必要なら勤務先へ請求する
基礎年金番号が分かる書類 転職先での厚生年金加入、国民年金への切り替え 基礎年金番号通知書や年金手帳など。勤務先が保管している場合は返却を求める

離職票は失業給付を受ける場合に必要

離職票は、退職したことや退職前の給与などを確認するための書類です。ハローワークで基本手当、いわゆる失業給付の手続きをするときに使用します。

すぐに転職する予定がなく、失業給付を申請する可能性があるなら、退職代行を通じて勤務先に離職票の発行を希望することを伝えておきましょう。離職票は勤務先からハローワークを経由して発行されるため、退職日当日に受け取れるとは限りません。

離職票が届いたら、離職理由や退職日などを確認してください。記載内容に事実と異なる点がある場合は、ハローワークに相談します。

源泉徴収票は転職先の年末調整に使う

源泉徴収票は、勤務先がその年に支払った給与や、差し引いた所得税などを記載した書類です。同じ年に転職した場合は、通常、転職先の年末調整で前職分の源泉徴収票を提出します。

退職後すぐに転職しない場合でも、確定申告が必要になったときに使うことがあります。退職した年の源泉徴収票が届かないときは、まず勤務先の人事・給与担当部署へ発行状況を確認してください。

退職金を受け取った場合は、給与の源泉徴収票とは別に、退職所得の源泉徴収票が発行されることがあります。退職金の有無に応じて、書類の名称を確認しましょう。

健康保険の切り替えに使う書類

退職すると、勤務先の健康保険の資格を失います。退職後は、主に次のいずれかへ切り替えます。

  • 転職先の健康保険に加入する
  • 家族が加入する健康保険の被扶養者になる
  • 国民健康保険に加入する
  • 退職前の健康保険を任意継続する

国民健康保険への加入や家族の健康保険の扶養認定では、健康保険資格喪失証明書を求められることがあります。これは、勤務先の健康保険をいつ失ったかを証明する書類です。

健康保険資格喪失証明書が届かない場合は、勤務先に発行を依頼します。手続きに必要な書類や期限は自治体や健康保険者によって異なるため、退職日が分かる書類とあわせて、加入先へ確認してください。

年金の切り替えに必要な書類

退職後すぐに厚生年金へ加入する転職先がない場合は、国民年金への切り替えが必要になることがあります。手続き先は、原則として住所地の市区町村です。

手続きでは、基礎年金番号が分かる書類や退職日を確認できる書類などを求められることがあります。基礎年金番号通知書や年金手帳を勤務先が預かっている場合は、退職後に返却してもらいましょう。

健康保険と年金は別の制度です。健康保険を家族の扶養に入った場合でも、年金について同じ扱いになるとは限りません。自分の働き方や配偶者の加入状況に応じて、年金の手続き先へ確認してください。

退職証明書は必要なときに勤務先へ請求する

退職証明書は、退職日、在籍期間、業務内容、退職理由などを勤務先が証明する書類です。転職先から提出を求められた場合や、健康保険の扶養認定などで退職の事実を示す必要がある場合に使います。

退職証明書は、退職時に必ず全員へ送られるとは限りません。必要な場合は、退職代行を通じて勤務先へ発行を依頼するか、勤務先の担当部署へ本人から請求します。

退職証明書に記載してほしくない事項がある場合は、必要な項目を明確に伝えます。たとえば「退職日と在籍期間のみ」など、提出先が求める内容に合わせて請求します。

雇用保険被保険者証と年金の書類も確認する

雇用保険被保険者証は、転職先で雇用保険に加入する際に使われます。勤務先が保管していることもあるため、手元にない場合は返却を依頼してください。

年金については、基礎年金番号通知書や年金手帳など、基礎年金番号を確認できる書類を保管します。書類を紛失していても、基礎年金番号を確認できる方法があるため、年金事務所や転職先の担当者に相談してください。

退職代行を利用した場合の書類の受け取り方

退職代行を利用しても、書類を受け取る手続きまで自動的に完了するわけではありません。退職の連絡とあわせて、必要な書類の発行・郵送を勤務先へ依頼しておくことが重要です。

  1. 退職代行へ、必要な書類と送付先の住所を伝える。
  2. 勤務先へ、書類を本人の住所へ郵送するよう依頼してもらう。
  3. 届いた書類の氏名、退職日、離職理由、健康保険の資格喪失日を確認する。
  4. 転職、失業給付、健康保険、年金のうち、自分に必要な手続きを進める。
  5. 届かない書類がある場合は、勤務先の担当部署へ発行状況を確認する。

私物の返却や会社からの貸与品の返却が郵送で行われる場合は、書類と荷物が別々に届くこともあります。書類が入っていないと決めつけず、封筒や送付状の内容も確認してください。

書類が届かないときの確認順

まず、退職代行業者に依頼した書類の一覧と、勤務先へ伝えた送付先を確認します。そのうえで、次のように書類ごとの発行元へ連絡します。

  • 離職票、源泉徴収票、退職証明書、雇用保険被保険者証:勤務先
  • 健康保険資格喪失証明書:勤務先または加入していた健康保険者
  • 国民健康保険の加入手続き:住所地の市区町村
  • 国民年金の加入手続き:住所地の市区町村または年金事務所
  • 失業給付の手続き:住所地を管轄するハローワーク

勤務先に何度確認しても離職票などが届かない場合は、ハローワークに相談できます。健康保険や年金の手続きには期限が関係することがあるため、書類を待ち続けるのではなく、必要な手続き先へ先に相談してください。

退職後に最初に確認すること

退職後は、転職するか、失業給付を申請するか、健康保険と年金をどの制度へ切り替えるかを最初に整理します。その判断によって、必要な書類が変わります。

すぐに転職する場合は源泉徴収票、雇用保険被保険者証、基礎年金番号が分かる書類を確認します。転職先が決まっていない場合は、離職票、健康保険資格喪失証明書、退職日を確認できる書類を優先して受け取りましょう。

退職代行を利用した場合でも、必要書類の発行元は原則として勤務先や公的機関です。退職代行へ依頼する段階で必要な書類を具体的に伝え、届いた書類の内容を確認してから、転職・失業給付・健康保険・年金の各手続きを進めてください。