退職前に確認したいことは?

退職前に確認したいことは?

退職前に確認したいことは、退職日、退職の伝え方、給与・賞与・退職金、残った有給休暇、社会保険と税金の手続きです。特に、退職日によって最後の給与や健康保険の切り替え時期が変わるため、会社の就業規則と給与の締め日を確認してから決めましょう。

退職前に確認したいこと一覧

確認項目 確認する内容
退職日 最終出勤日、有給休暇の消化日、給与の締め日との関係
退職の手続き 退職届の提出先、提出期限、会社所定の書式
給与・賞与 最終給与の支払日、未払い残業代、賞与の支給条件
有給休暇 残日数、取得できる日、買い取りの有無
退職金 制度の有無、支給条件、申請方法、支払時期
会社から受け取る書類 離職票、源泉徴収票、雇用保険に関する書類など
社会保険 健康保険、年金の切り替え方法と期限
住民税 退職後の納付方法と給与からの最終控除額
引き継ぎ 業務一覧、進行中の案件、取引先情報、資料の保存場所

退職日と最終出勤日を決める

まず、退職日と最終出勤日が同じかどうかを確認します。有給休暇を退職前に取得する場合は、最終出勤日が退職日より前になることがあります。

たとえば、退職日が3月31日で、残った有給休暇を3月24日から使う場合、3月23日が最終出勤日です。実際の日付は、残りの有給休暇日数、会社の休日、引き継ぎの進み具合をもとに決めます。

就業規則と雇用契約書を確認する

退職の申し出る時期や退職届の提出方法は、会社の就業規則や雇用契約書に定められていることがあります。直属の上司に伝えるのか、人事部門へ提出するのか、会社指定の書式があるのかを確認しましょう。

期間の定めがない雇用契約と、契約期間が決まっている有期雇用契約では、退職の扱いが異なる場合があります。有期契約の途中で退職する場合は、自己判断で進めず、契約書や会社の担当部署に確認してください。

給与・賞与・残業代・退職金を確認する

最後の給与について、支払日、控除される社会保険料や税金、未払いの残業代がないかを確認します。給与の締め日と退職日が離れている場合、退職後に最後の給与が支払われることもあります。

賞与の支給条件を確認する

賞与は、支給日に在籍していることや、一定の評価期間を満たしていることなど、会社ごとの条件が設けられている場合があります。退職を申し出た時点で受け取れると決めつけず、就業規則や賞与規程を確認しましょう。

退職金の有無と請求方法を確認する

退職金は、すべての会社に支給義務があるものではありません。制度がある場合も、勤続年数、退職理由、支給時期、申請書類などの条件が定められていることがあります。

退職金制度の有無と支給条件は、就業規則、退職金規程、企業型確定拠出年金などの案内で確認してください。制度の内容が分からない場合は、人事部門に「自分が対象になるか」「いつ、どの方法で支給されるか」を尋ねます。

有給休暇の残日数と取得方法を確認する

退職前に有給休暇を使う場合は、残日数だけでなく、申請期限、会社の休日、引き継ぎ期間も確認します。退職日を過ぎて有給休暇を使うことはできないため、取得する場合は退職日より前に日程を組みます。

有給休暇を使った結果、出勤する日がなくなる場合でも、会社への申請や承認が必要なことがあります。残日数と申請方法が分からないときは、勤怠システムや給与明細、人事部門で確認しましょう。

有給休暇の買い取りは、会社の制度や退職時の扱いによって異なります。買い取りを前提にせず、取得できる日と会社の対応を確認してください。

退職時に受け取る書類を確認する

退職後の転職、失業給付、税金、社会保険の手続きで書類が必要になることがあります。退職前に、次の書類をいつ、どの方法で受け取れるか確認しておくと安心です。

  • 源泉徴収票
  • 離職票
  • 雇用保険被保険者証
  • 健康保険資格喪失証明書
  • 年金や退職に関する会社の証明書
  • 退職証明書

すべての書類が退職日に渡されるとは限りません。離職票のように、退職後に会社から送付される書類もあります。転職先が決まっている場合と、離職後に手続きをする場合で必要な書類が変わるため、自分の予定を会社に伝えておきましょう。

退職後の健康保険と年金を確認する

退職すると、在職中の健康保険や厚生年金の資格を失います。退職後すぐに転職するか、しばらく働かないかによって、必要な手続きが変わります。

退職後の予定 主な手続き
すぐに転職する 転職先で健康保険と厚生年金に加入する
家族の健康保険の扶養に入る 家族の勤務先で扶養に入れる条件を確認する
しばらく働かない 国民健康保険、健康保険の任意継続などを比較する
厚生年金に加入しない 国民年金への切り替えが必要になる場合がある

健康保険の任意継続は、退職後も在職中の健康保険を継続する制度です。加入には条件と申請期限があるため、退職前に加入している健康保険者へ確認してください。国民健康保険や国民年金の手続きも、住所地の市区町村などで期限を確認します。

家族の扶養に入る場合は、収入などの認定条件があります。「退職したから必ず扶養に入れる」とは限らないため、家族の勤務先や健康保険者に必要書類と条件を確認しましょう。

住民税の支払い方法を確認する

退職後も、前年の所得をもとに計算された住民税の支払いが残ることがあります。退職時期によって、最後の給与や退職金からまとめて差し引かれる場合と、退職後に自分で納付する場合があります。

最終給与からいくら控除されるのか、退職後に納付書が届くのかを、給与担当者や市区町村に確認してください。退職後の生活費を考えるときは、給与だけでなく、住民税の支払いも見込んでおくことが大切です。

業務の引き継ぎと会社の情報を整理する

引き継ぎは、口頭説明だけでなく、第三者が見ても分かる資料にまとめます。次の内容を業務ごとに整理すると、引き継ぐ相手が確認しやすくなります。

  • 担当している業務と対応頻度
  • 進行中の案件と現在の状況
  • 今後の予定、締め切り、注意点
  • 取引先や社内関係者の連絡先
  • 使用するシステム、ファイル、資料の保存場所
  • トラブルが起きた場合の対応方法

個人のパソコンや私物のクラウドに会社の資料を保存している場合は、会社のルールに従って移管・削除します。退職後に使う予定がある資料でも、会社の許可なく持ち出さないようにしてください。

返却する物と削除するデータを確認する

退職前に、社員証、入館証、制服、鍵、パソコン、スマートフォン、名刺、健康保険証など、会社から借りている物を一覧にします。返却方法と期限も確認し、最終出勤日にまとめて返せるよう準備します。

会社のメール、顧客情報、営業資料、社内データを私物端末へ転送したり、退職後も保存したりしないでください。個人情報や秘密情報の取り扱い、退職後の競業避止などについて規定がある場合は、内容を確認しておきます。

退職前に確認する順番

  1. 就業規則、雇用契約書、給与規程、退職金規程を確認する。
  2. 退職希望日、最終出勤日、有給休暇の取得日を整理する。
  3. 上司や人事部門に退職手続き、給与、賞与、退職金について確認する。
  4. 退職後の健康保険、年金、住民税の手続きを調べる。
  5. 引き継ぎ資料を作成し、担当者と完了状況を確認する。
  6. 返却物と、退職後に受け取る書類を一覧にする。

退職日を先に決めてしまうと、有給休暇や賞与、社会保険の切り替え時期に影響することがあります。最初に確認するのは、就業規則、給与の締め日、有給休暇の残日数、退職後の働き方です。

退職前の確認で迷ったときの対応

会社の説明と就業規則の内容が違う場合や、給与・有給休暇・退職金の扱いに疑問がある場合は、書面やメールで条件を確認して記録を残します。社会保険や税金は、加入している健康保険者、年金事務所、市区町村など、担当する窓口にも確認してください。

退職前に確認すべき内容は、退職日だけではありません。お金、休暇、受け取る書類、退職後の保険と年金、引き継ぎと返却物を順番に整理しておくと、退職後の手続きを進めやすくなります。